記事の要旨:FIRA60を達成するには、計画的な貯蓄と手堅い投資の組み合わせが鍵となります。しかし、貯蓄はさておき「投資は難しそう」「リスクが怖い」と感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、FIRA60達成に向けた貯蓄および投資の基本からリスクを抑えた実践的な投資手法について解説します。また投資については初心者の方でも安心して始められるよう、具体的なステップと注意点を分かり易くまとめました。まだ投資を始めておられない方は、本記事を参考に一度検討されてみては如何でしょうか。

貯蓄の基本:目標金額を達成するための方法5選
目標金額の設定
貯蓄は、将来の経済的安定を築くため、FIRA60の第一歩です。まずは、目標金額を設定します。
目標金額が決まりましたら、逆算して毎月の貯蓄額を算出します。この毎月の貯蓄額が、実際に貯蓄可能かどうか検討します。もしも無理な金額であれば、ライフプランを見直すか、不足額を補うために一部を投資で賄うことを検討します。

貯蓄目標を達成するためには、以下の方法が効果的です。
- 目標設定: 短期、中期、長期の目標を設定し、達成感を味わうことでモチベーションを維持します。
- 先取り貯蓄:給与が振り込まれたら、まず貯蓄分を確保し、残りで生活する習慣をつけます。
- 自動積立:毎月一定額を自動的に貯蓄口座へ移動させることで、確実に貯蓄します。
- 予算管理: 家計簿アプリを使って収支を把握し、無駄な出費を削減します。
- 目標金額の可視化:貯蓄目標をグラフや表で可視化することで、モチベーションを維持します。
FIRA60達成に向けた効果的な貯蓄の方法:コツと具体例



FIRA60達成のためには、効率的な貯蓄が重要です。以下に、効果的な貯蓄のコツと具体例を紹介します。
コツ
- 固定費の見直し:家賃、光熱費、通信費などの固定費を見直し節約を心掛けます。
- 変動費の管理:食費、娯楽費などの変動費を把握し、無駄な支出を削減します。
- 副業・収入アップ:スキルや経験を活かして副業に挑戦したり、昇進・昇給を目指したりすることで、収入アップを図ります。
- 貯蓄専用口座の開設:生活費と貯蓄を明確に分けることで、使いすぎを防ぎます。
- ポイント活用:クレジットカードやポイントサイトを活用して、効率的にポイントを貯め、貯蓄に回します。
具体例
- 格安SIMへの乗り換えで、毎月の通信費を削減
- 外食を減らし、自炊中心の食生活に切り替える
- 不要なサブスクリプションサービスを解約する
- 家計簿アプリの利用で日々の支出を把握し無駄を削減
- 給料日の翌日に一定額を自動的に貯蓄する先取り貯蓄
如何でしょうか。皆さまは「貯蓄のみ」で老後資金を準備出来そうでしょうか?かもナスは、まったくムリです(笑)投資に頼らざるを得ませんっ!


かもナスが投資初心者におススメする1冊


投資に時間やエネルギーを割きたく無い方の必読書でもあります。
投資の基本:リスクとリターンを理解する
投資は、貯蓄だけでは達成できない目標金額を達成するための有効な手段です。しかし、投資にはリスクが伴います。リスクとリターンを正しく理解し、自分に合った投資方法を選ぶことが重要です。
リスク
投資におけるリスクとは、元本割れや収益の変動幅のことで将来の収益や元本が、当初の予想と異なる結果となる可能性のことです。



具体的には、価格(価額)が変動することによって生じる損失の可能性を指します。一般的に、リスクが高い投資ほど、リターンも大きくなる傾向があります。



※必ずそうなる訳ではなく、見込めるリターンよりも大きいリスクの商品は多数存在しますので注意が必要です。
リターン
投資におけるリターンとは、投資によって得られる収益のことです。リターンには、インカムゲイン(配当や利子)とキャピタルゲイン(売却益)があります。



投資を始める前に、自分のリスク許容度を把握しましょう。リスク許容度は、年齢、収入、投資経験、性格などによって異なります。
賢者は歴史に学び、愚者は経験に学ぶ



かもナスは、過去の失敗経験から、ようやくこのことを学びましたので、紛れもなく「愚者」デス(笑)
「愚者」とは


関西ではアホと言い
関東ではバカと言うのカモ


要らないってば!



皆さまにはぜひ「賢者」となっていただきたく、コチラの記事で「リスク」についてまとめてありますので是非じっくりとご一読ください。
初心者でも安心!リスクを抑えた投資の始め方



投資初心者の方は、リスクを抑えた投資から始めるのがおすすめです。以下に、初心者向けの投資方法を紹介します。
リスクを抑えるためには「地域分散・通貨分散・時間分散」と「長期・積立・低コスト」を意識して投資を行います。また、資産クラスの分散も重要です。



資産クラスについては、次項目で説明します。
「世界分散投資」で世界経済の成長に乗る
株式への投資
もし個別銘柄の株式1つに集中投資したらどうなるでしょうか。その企業がもし倒産すれば全資産を失うことになることは容易に想像がつくと思います。



より多くの企業に分散投資すれば、そのリスクが低下します。



例えば100社に均等に分散投資すれば、1社が倒産しても99%の資産が残ります。
ところが、100社もの株式を購入して維持管理するのは大変です。この問題を解消し、また広い分散投資が可能となるインデックスファンド(投資信託)への投資が現代の主流となっています。
パッシブファンドとアクティブファンドに分類されインデックスファンドはパッシブファンドに分類されます。パッシブファンドが市場全体の動きに合わせるのに対しアクティブファンドは、市場平均に対して上回る成果を目指しています。
インデックスファンドは、特定の指標(インデックス)に連動することを目指して運用される投資信託やETF(上場投資信託)のことです。例えば、日経平均株価やS&P 500といった株価指数に合わせた投資成果を目指します。



投資信託とETF(上場投資信託)の違いはコチラを参考にしてください。


債券への投資
国や企業が発行する有価証券です。国が発行する債券を国債といい、企業が発行する債券を社債と言います。株式に比べてリスクとリターンが低く、安定した収益(利子)が期待できます。債券は信用度に応じて格付けされておりリスクとリターンが異なります。また、短期の債券と長期の債券では金利が異なります。
不動産投資
マンションやアパートなどを購入し、賃貸収入や売却益を得る投資方法です。安定した収入が期待できますが、初期費用や管理費用がかかります。



この不動産投資はマンションやアパートの購入に限らず、不動産REIT(リート)と呼ばれる投資信託やETFへの投資も人気です。実際に不動産経営するのではなく、不動産経営している企業への投資を行うことが可能です。



マンションやアパートの購入はハードルが高く、日本リートや先進国リートなど指数(インデックス)に連動する投資信託などへの小額からの投資が主流です。
コモディティ投資
コモディティ投資は、金(ゴールド)を代表する貴金属や原油、小麦などの「商品」に投資することを指します。これらは「実物資産」として価値があり、株式や債券と異なる動きをするため分散投資の効果が得られます。またインフレに強く、物価が上昇するとコモディティの価格も上がる傾向があります。
おすすめの投資方法:アセットアロケーションと世界分散投資
アセットアロケーションとは、複数のアセットすなわち複数の資産クラス(現金、株式、債券、不動産、金などのコモディティ等)に分散して投資することです。アセットアロケーション運用は、異なる値動きをする資産に分散することで、リスクを抑えながら安定したリターンを目指す有効な手段で「投資の王道」とされています。



アセットアロケーションでは、リバランスにより定期的に資産配分を見直し、目標配分に戻す作業を行うことでリスクをコントロールします。
アセットアロケーションによって決めたアセットバランスに基づく各資産クラスにおいて、特定の国に偏ることなく世界中に地域分散したポートフォリオを構築する投資手法です。世界の経済成長に乗ることによって平均的な運用結果を安定的に得ることを目的とした運用方法です。
アセットアロケーションとポートフォリオの関係



アセットアロケーションは、ポートフォリオを構築するための土台となるものです。


まず、アセットアロケーションで、どのような種類の資産を、どのくらいの割合で組み合わせるかを決定します。
次に、アセットアロケーションで決定した割合に基づいて、具体的な金融商品を選択し、ポートフォリオを構築します。



また、コア・サテライト戦略を用いて更に多くのアセットに分散したり、リターンの向上や長期停滞局面での安定性の向上を図ることが可能です。



投資初心者の方は、投資で大きな失敗をしないためにもコア投資とサテライト投資の考え方について理解しておかれることをおススメします。
投資初心者が注意すべきポイント7選



投資初心者の方は、以下の点に注意して投資を始めましょう。
- 無理をしない: 自分の生活に影響を与えるような無理な投資は避け、余剰資金で投資を行います。
- 情報収集:投資に関する情報を収集し、正しい知識を身につけましょう。
- 長期投資:短期的な値動きに惑わされず、長期的な視点で投資を行いましょう。
- 分散投資:リスクを軽減するために、複数の資産に分散投資しましょう。
- 感情的な判断を避ける:感情的な判断で投資を行うと、損失を招く可能性があります。
- 過度な期待をしない:適度なリターンを期待
- 税制優遇制度の活用:NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を最大限に活用しましょう。
参考資料:税制優遇制度



税制優遇制度について詳しくは、下記のリンクを参照ください。
- 金融庁リンク:NISAを知る
- 金融庁リンク:NISA早わかりガイドブック
- 国民年金基金連合会リンク:iDeCo公式サイト
- 厚生労働省リンク:iDeCoの概要
貯蓄と投資の黄金比:無理なく増やすコツ
貯蓄と投資のバランスは、年齢や収入、リスク許容度によって異なります。一般的に、若い世代ほど投資の割合を高め、年齢を重ねるにつれて貯蓄の割合を高めるのが良いとされています。
投資の割合と同じく、リスクの大きさについても年齢によって考えなければなりません。リタイア後はリスクを下げた運用が望ましいとされています。



しかし、重要なのは、自分にとって無理のない範囲で貯蓄と投資を行うことです。家計の状況を把握し、毎月一定額を貯蓄・投資に回す習慣をつけましょう。



貯蓄と投資のバランスを取るための黄金比は、以下の通りです。
初心者:貯蓄70%、投資30%
中級者:貯蓄50%、投資50%
上級者:貯蓄30%、投資70%
少額から投資を始めて年月とともに投資金額が増え、日々の値動きもそれに伴って徐々に大きくなって行きます。自分のポートフォリオのリスクを把握し、過去のリーマンショックの時のような大きな下落が、再度訪れた時に慌てないようになれれば上級者入りと言えるのではないでしょうか。
日々の値動きに慣れること


合わせて自分のポートフォリオの
最大下落率を把握しておくことデス
投資ってどうやって始めるの?
まとめ
FIRA60を目指すためには、「貯蓄」と「投資」をバランスよく活用し、無理のない計画を立てることが重要です。



貯蓄は経済的安定の土台であり、以下の手法を活用することで目標達成に近づけます。
- 目標金額の設定
- 先取り貯蓄や自動積立
- 固定費・変動費の見直し
- 家計簿アプリの活用による収支管理



投資は、リスクとリターンを理解した上で、自分に合った方法を選ぶことが成功の鍵です。
- インデックスファンドによる「世界分散投資」
- 債券や不動産への分散
- アセットアロケーションでのリスク管理
- NISAやiDeCoなどの税制優遇制度の活用
貯蓄と投資の黄金比を意識し、自身のリスク許容度やライフステージに応じた割合で計画を調整することが必要です。
投資初心者であればこそ、リスクを抑えた長期的な積立を心がけることで、安心して資産形成の第一歩を踏み出せます。かもナスは、皆さまが資産形成の計画を達成されますよう願っております。
次回記事【Step5】で「FIRA60 完全攻略ガイド」の最終回となります。ぜひ次回記事もご一読いただきますよう、宜しくお願いいたします。
本日は、ここまでお読みいただき
誠にありがとうございました。



