皆様は、「間接投資」という言葉をご存知でしょうか?
あまり聞き慣れない言葉かも知れませんが「間接」と「投資」、この2つの言葉の通り「間接的に行う投資」を意味する言葉です。
今回は、銀行預金すなわち間接投資が「本当に元本保証と言えるのか?」という疑問と「資産保全」についてお伝えしたいと思います。
この記事をお読みいただくことで、皆様の大切な資産が、より安全に守られることを願っております。
銀行預金の利息とは? ~仕組みと銀行が利息をつけられる理由~
私たちが銀行に預金し、銀行がそのお金を「企業への融資」や「個人の住宅ローン」などで貸し出して利息を得ます。
このように貸し手と借り手の間に第3者(銀行など)が存在する取引を「間接金融」といいます。
そして私たちは、銀行から利息の一部を受取ります。
つまり銀行を介して間接的に企業や個人に投資しているという訳です。

このように銀行への預金は、私たちが「銀行に運用を丸投げ」した投資と言えます。



すると当然ですが、投資なので元本を損なう可能性があります。



じゃあ元本保証じゃないのカモ?



いえいえ、上限はありますが「元本保証」が付与されていますのでご安心ください。
預金保険制度によって、預金者の預金は一定額(元本1,000万円とその利息)まで保護される仕組みになっています。
預金保険制度は、「預金保険法」という法律に基づいて定められており、政府・日本銀行・民間金融機関の出資により設立された預金保険機構が運営しています。
じゃあやっぱり


1000万円超の預金は? ~預金保険制度の落とし穴と銀行分散の重要性~
預金保険制度で保護される金額は、1銀行あたり上限1,000万円なので、1億円預けたい場合は、10の異なる銀行に分散する必要があります。



ちょっとめんどいカモ



そうですね、でも資産保全のためには銀行分散が必要です。
銀行分散の重要性:銀行分散をしてない方の多くは?
「銀行に預ける=元本保証=安全で利子が得られる」という教えに疑問を抱きにくいのは、この「預ける」という言葉が、実際は「投資」であるという事実を綺麗に覆い隠しているからかも知れません。
前述の通り、一つの銀行に1,000万円以上のお金を預けているのは、危険な状態ですが、元本保証という言葉が妙に安心感を与え、次にお伝えする危機をもまた綺麗に覆い隠しているのかも知れません。
ひょっとして


取り付け騒ぎとは? ~ 銀行に預けたお金は本当に安全か?~
「取り付け騒ぎ」とは、銀行などの金融機関に対する信用不安が広がり、預金者が一斉に預金を引き出そうとする現象のことです。
銀行は預金のすべてを現金で保管しているわけではなく、多くの資金を貸し出しや投資に回しています。
そのため、大量の引き出しが発生するとあっという間に資金不足に陥ります。



また最悪の場合、経営破綻に至ることもあります。
実際に1927年の昭和金融恐慌での取り付け騒ぎによって、東京渡辺銀行が経営破綻しています。



繰り返しになりますが、「銀行に預けていれば安心」と言えるのは1,000万円までで、それ以上のお金を安全に保管するためには、複数の銀行に分散させる「銀行分散」が必要なのです。
銀行分散だけでは不十分?インフレで目減りする預金の価値
確かに預金が保護される上限以内で銀行分散すれば元本とその利息は保全できています。
しかし、その価値についてはどうでしょうか?
お金の価値の保存、つまり資産保全の観点からすると、インフレ率以上の利息が付与されない限り、保全できているとは言えません。
直近3年間の日本のインフレ率は2022年2.5%、2023年3.27%、2024年2.74%と2.5%を超えており、現時点の預金利息は良いところでも0.4%程度です。
つまり毎年2%以上のお金の価値が失われているのが現実なのです。
そしてまた将来、預金利息がインフレ率を超えることは、期待薄でしょう。
確かに


とすると、インフレ率と利息の差分が気にならない程の預金(資産)を持っている富裕層あたりであれば、問題ないのかも知れません。
しかし、一般庶民には、税金と社会保険料が重くのしかかり、それほど多くの資産を築けないのが日本の現状です。
ではどうすれば良いのでしょうか?何も対策はできないのでしょうか?
何かイイ方法はないの?


インフレ時代の資産防衛戦略:労働か不労所得か?
お金の価値が目減りするインフレ時代の対処法
労働によって対価を得て、目減りする預金の価値を穴埋めしながら生活するスタイルを選ぶか、労働所得ではなく不労所得(投資など)によって穴埋めするか、あるいはその両方を用いるか、主にこれらの3択から選ぶことになります。



かもナスは、これらの両方をバランスよく用いるのが、心身ともに最も健全で安全だと思っています。
バランス型による対処
労働所得と不労所得(投資など)の両方を自分自身の理想に合うようにバランスを取って「どっちに転んでも大丈夫」な状況を作り出すことが一番安心できると思っています。
当サイトのTOPページにあるコンセプトの通りです!
不労所得(投資など)では株価の暴落や不動産であれば入居者不在など様々なリスクがあるのはご存じかと思いますが、労働所得にもリスクはあります。
病気やケガによって働けなくなったり、突然の解雇や倒産などのリスクがあります。
このような不足の事態が比較的短期に収まればまだいいのですが、長期に至ると大変です。
しかし、これらの両方にバランスよくリスク分散しておけば、収入が0になるのを避けられます。
そっか


労働所得一択型
「投資なんて必要ない!」という「預金信者」の方は、「労働所得で穴埋めする」の1択です。
しかし、上記の労働所得におけるリスクや預金が「銀行に丸投げの投資」であることからすると、一度柔軟に考え直してみられても良いのではないでしょうか。
インフレ時代の私たちの預金は、確実にマイナスになる日本円に全力投資している形になっているからです。
そして私たちはリスクを取らず、銀行がリスクを取っている分、当然ですが貸出して得た利息などのほとんどを銀行が収益として得ています。
つまり銀行預金は、預金者には上限付き元本保証とする代わりにわずかな利息しか支払わないという仕組みのうえに成り立っています。
そして銀行員の方々は、まずまずの生活をされているのではないでしょうか?
銀行だけが大きな収益を得る仕組みになっていると言いたい訳ではありませんが、これらのことを踏まえると私たち一般庶民は、資産の一部を自分自身で運用することで、インフレに負けない対策としての不労所得づくりも一考に値するのではないでしょうか。
それは


不労所得一択型



一切労働はせず、不労所得のみでの生活スタイルは、憧れの対象かもしれません。



しかし、それなりに大きな金額での資産運用を行わないと難しいのが現実です。



FIREで言うところのFAT FIREですね。
株式投資などで一般的に言われるのが資産1億円を投じた場合4%の年間400万円の不労所得生活が維持できるとされています。
それでも株価暴落のリスクがありますから暴落時のバッファ対策をしっかり準備する必要があります。
これは余談ですが、
「銀行預金も必要ない!」「タンス預金1択だ!」だから「投資なんて必要ない!」と言い切る方は、理に適っていてとてもカッコイイです!
しかし、かもナスはそのような方に未だ出合ったことがありません。恐らく「信念を持っておられる極少数派」なのではないでしょうか。
まとめ
今回は、銀行預金すなわち間接投資が「本当に元本保証と言えるのか?」という疑問と「資産保全」についてお伝えいたしました。
現時点での銀行預金は、確実にインフレ負けする資産であり、資産保全の観点からすると元本保証ではあっても資産保全は出来ていないというのが答えです。
如何でしたでしょうか。
インフレ負け分を何で補い資産保全するのか。
皆様はどのような対処法を選ばれますか?
いずれにせよ かもナスは、皆様の大切な資産が、より安全に守られることを願っております。
本日は、最後までお読みいただき
誠にありがとうございました。

