当サイトでは、投資の王道であるアセットアロケーション運用を推奨しています。
しかし、ドルに対する信認リスクなど、昨今の世界情勢を踏まえると資産保全の観点で本当に問題は無いのか、考えさせられるような状況であるのも事実です。
米ドル離れ、すなわち米国債から金(ゴールド)への資金シフト、そして今年は米国株式から欧州株式などへの資金シフトが見受けられます。
これらを背景に、「米国一強の時代は終焉を迎え、これからは国際分散投資の時代である」という意見を耳にされた方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、変化する情勢に対応するポートフォリオについて考えてみたいと思います。
金(ゴールド)と全世界株(オルカン)のポートフォリオが予想以上
今回、金(ゴールド)と全世界株式(オルカン)での運用を調べ直してみた結果、予想以上に好印象な結果となってることに気付きました。
下図は、今回のテスト内容、現金と金(ゴールド)と全世界株式(オルカン)の比率を記載した表です。

まず最初に、現金の比率を決めて、残りを金(ゴールド)と全世界株式(オルカン)に均等に割付ます。





表の下半分(細文字)は全世界株式(オルカン)内部の構成比率です。
これをいつもお世話になっているサイト:myINDEXに入力してみます。


過去20年のリスクとリターン



すると当然ですが、下図のように現金比率の順に一直線に並びます。(上から現金比率20%、30%、40%、50%の順です)



そして、5つのポートフォリオのうち1つが重なっているので4つに見えています。
重なっているのは「かもナス」のポートフォリオで、上から2つ目の「現金比率30%」とほぼ一致しています。(少し灰色が濃く見えるところです)





意外と投資効率がいいカモ





そうですね、取っているリスクに対してリターンの高い(シャープレシオの高い)ところに位置していることが伺えます。
過去30年の年平均リターンとリスク



現金比率30%(金35%、オルカン35%)の結果がこちら





かもナスのアセットアロケーション運用がこちらです。
リスクは同じで、リターンが0.3%上回っています。


これだけをみれば、アセットアロケーション運用に軍配が上がるのですが、他の視点から見ると一概にも言えない感じがします。
最高リターンと最低リターン



かもナスのポートフォリオでは債券を入れて値動きをマイルドにしていますが、
債券を全く入れていない現金比率30%のポートフォリオでも意外とマイルドになっています。







現金比率20%の場合でも、かもナスと変わらないカモ



そうなんです。ちょっと驚きですね!
働いてる間は現金比率低め、リタイア後は現金比率高めで完璧!?



こちらは、過去30年間のチャートです。
上から現金比率20%、かもナス、現金比率30%の順になっています。





世界金融危機からの復活時期も大差ないことが伺えます。



つまり、現金比率を小さくすれば当然ですが資産の下落は大きくなります。
しかし、下落している期間は、かもナスのポートフォリオよりも若干短く(復活が若干早い)良好です。
これらのデータから、金(ゴールド)と全世界株式(オルカン)を1:1で持つポートフォリオは、アセットアロケーション運用と大差なく優秀で、リスクコントロールは現金比率で調整する手法が全年齢層で使える投資戦略と成り得るのではないでしょうか。
期間別リターンとリスク











直近10年(過去10年)ではシャープレシオが全て1.15という、「ホントに!?」と言いたくなる数値ですが、全て1を超えていますので、もう投資するしかない!(笑)みたいな状況です。
まとめ



いかがでしたでしょうか。ちょっと真面目に(笑)今回の背景をご説明すると、
米国では2025年7月4日、「大きくて美しい減税法案」が成立しました。一方、日本の参院選では、「減税」や「移民規制」を掲げる保守系政党が議席を伸ばしています。
こうした動きは、米国と日本の両国において、右派ポピュリズムの台頭として注目されています。減税政策は短期的には財政赤字の拡大を招き、国債の増発による金利上昇、そして財政負担の増大につながる可能性があります。
加えて、中央銀行が財政ファイナンス的に通貨供給を拡大した場合、インフレ圧力が高まり、通貨の信認が揺らぐ懸念もあります。
こうした状況下では、資産防衛の手段として、各国の中央銀行や投資家による金(ゴールド)への資金シフトが加速する可能性が十分にあり得ます。



本当は、「米国も日本も借金まみれの自転車操業に突入確定!」「紙幣の価値は大幅に下落する未来が確定!」と書きたかったのですが、最近AIによるチェックが厳しく、飛躍し過ぎない表現に誘導された結果(涙)、こんなに小難しく書くことになりました(笑)。



結局AIの指導を無視して、台無しにしてるカモ


お願いします!



このような背景から(笑)、金(ゴールド)のウエイト見直しを行っている中で発見した、シンプルで良好なポートフォリオを今回ご紹介させていただきました。



金(ゴールド)と全世界株式(オルカン)1:1のポートフォリオ、リスクコントロールは現金比率で年齢に合わせて調整。



投資初心者の方も、新NISAで買える2つのファンドで完結する超簡単なポートフォリオですね。



アセットアロケーション運用は、面倒と思う方にもいいカモ
次回は、全世界株式(オルカン)の代わりに3資産均等(日本株、先進国株、新興国株)でシミュレーションしてみる予定です。次回記事も是非ご一読いただきますよう宜しくお願い申し上げます。
本日は、ここまでお読みいただき
誠にありがとうございました。

