現代ポートフォリオ理論とアセットアロケーション理論
現代ポートフォリオ理論

リスク分散の重要性を説き、個々の資産の特性だけでなく、資産間の相関関係も考慮したうえで数理モデルを用いて投資を分析し、最適なポートフォリオを構築することを目指す金融学の基礎となる理論です。
- 投資におけるリスクとリターンはトレードオフの関係にあることを定量的に示した理論
- 複数の資産に分散投資することで、全体のリスクを低減できることを数学的に証明
- 効率的フロンティアにより、リスクの最小化と期待リターンの最大化を計る



「現代ポートフォリオ理論」とは、ハリー・マーコウィッツ氏が「ポートフォリオ選択理論」という論文を発表。
彼は、この論文で1955年にシカゴ大学から経済学の博士号を取得。そして1990年にはノーベル経済学賞を受賞されています。
アセットアロケーション理論



現代ポートフォリオ理論の数学的な厳密性を踏まえつつ、投資対象となる株式、債券、不動産など、複数のアセット(資産)クラスにどのように配分するかを長期的な視点で決定するための理論です。
このように現代ポートフォリオ理論を礎にしているアセットアロケーション理論を用いて、具体的な資産配分を決定することが、投資の王道であるアセットアロケーション運用となります。



次に、安定した運用で有名なアセットバランスについてまとめました。
オールシーズンズ戦略



オールシーズンズ戦略は、様々な経済状況(成長期、後退期、インフレ期、デフレ期など)において、安定したリターンを追求することを目的とした投資戦略です。
具体的には、株式、債券、金、コモディティなど、様々な資産を組み合わせてポートフォリオを構築します。
オールシーズンズ戦略のアセットバランス
- 株式: 30%
- 長期国債: 40%
- 中期国債: 15%
- 金(ゴールド): 7.5%
- コモディティ(その他): 7.5%





「オールシーズンズ戦略」は、世界最大級のヘッジファンドBridgewater(ブリッジウォーター)の創業者レイ・ダリオ氏考案のアセットバランスで、その安定度は折り紙付きです。
パーマネントポートフォリオ



パーマネントポートフォリオは、長期的な安定と成長が期待できるシンプルな資産配分戦略です。
このポートフォリオの特徴は、以下の4つの資産クラスに均等に投資することです。
それぞれの資産が異なる経済状況で異なる動きをするため、相関性が低く、全体のリスクを分散することができます。
パーマネントポートフォリオのアセットバランス
- 株式:25%
- 債券:25%
- 金(ゴールド):25%
- 現金:25%





「パーマネントポートフォリオ」は、投資家ハリー・ブラウンによって提唱された投資戦略で経済のどの局面でも安定していて、市場の変動に左右されにくく長期的な資産形成に向いています。
パーマネントとは永遠を意味し「永遠のポートフォリオ」とも呼ばれています。
オールシーズンズ戦略は、現時点で購入できる日本のファンド(投資信託)だけでは実践が困難で、米国ETFを米ドルで購入するなどの必要が生じ、投資初心者にはハードルが高くなります。
パーマネントポートフォリオについても同じく円資産とドル資産の比率コントロールを行うためには、購入銘柄数が増え、管理が煩雑になってしまいます。
長期的視点では円安傾向と言われてはいますが、円資産は、30%以上確保したいところです。



いずれにせよ、何がしかの妥協が必要となるので、かもナスの実践しているポートフォリオでは、インデックスファンドのみに限らず、バランス型ファンドを組み入れることで、かもナスの理想に極めて近いアセットバランスに仕上げています。
かもナスの理想としているアセットバランス



長期的な安定度の高さで有名なこれら2つのポートフォリオを踏まえ、かもナスが、コアの資産運用で理想としているアセットバランスは、以下の通りです。
- 現金:10%
- 株式:40%
- 債券:20%
- 金(ゴールド):30%





※安全資産が、現金と債券で合わせて30%(安定度の高いこのアセットバランスでれば、現金比率を低くできます)インフレ対策で株式40%、資産保全目的でゴールド30% ※円資産の比率は、30%になります。
かもナスが実際投資している4つのファンドによるアセット比率
- 現金:11.5%(ファンド内部の短期金融資産含む)
- 日本株:7.1%
- 米国株:10%
- 先進国株:19.7%
- 新興国株:2.2%
- 日本債券:13.5%
- 先進国債券:6%
- 金(ゴールド):30%
株式39% 債券19.5% 金(ゴールド)30% 現金11.5%(ファンド内の短期金融資産含む)



如何でしょうか、このように、ほぼ理想に近いアセット比率にすることが出来ています。





次に、必ず知ってお行きたいのが「コア資産」と「サテライト資産」の違いです。
コア・サテライト戦略