新たな潮流:デジタル通貨と分散型金融が描く未来
国際決済銀行(BIS)が示す将来の金融システムでは、中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)やトークン化された預金といった新たなデジタルマネーが既存の金融システムと共存・連携する未来が描かれています。

これは基軸通貨のあり方に大きな変化をもたらす可能性を秘めた新たな潮流です。
中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは?



中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは、次の3つを満たすものであると言われています。
(1)デジタル化されていること
(2)円などの法定通貨建てであること
(3)中央銀行の債務として発行されること。
詳しくはこちらのサイトでご確認ください。
日本銀行 リンク:中央銀行デジタル通貨
中央銀行デジタル通貨(CBDC)への期待
国際決済銀行(BIS)が2024年6月に発表した最新の調査によると、調査対象となった中央銀行の94%が中央銀行デジタル通貨(CBDC)について何らかの検討を行っているとされています。
また同年の米シンクタンク太平洋評議会の最新レポートによると、世界経済の98%を占める134カ国が導入を検討していると報じられています。



BRICS加盟国を中心としたブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカも、2023年以来米ドルに代わるこの中央銀行デジタル通貨(CBDC)による決済システムを推進しています。



また日本銀行も2021年4月から実証実験を開始しています。
国際的な決済ネットワーク
各国の中央銀行が発行するCBDCは、決済の効率化やコスト削減など、多くのメリットが期待されています。
もし主要国が独自のCBDCを導入し、国際的な決済ネットワークが構築されれば、米ドルを介する必要性が低下し、米ドル離れの動きが加速すると想定されます。
ブロックチェーン技術でのトークン化
また、銀行預金をブロックチェーン技術でトークン化する動きも活発です。
これは、従来の銀行システムよりも迅速かつ低コストな取引を可能にし、分散型金融(DeFi)との連携も期待されています。



これにより、既存の銀行システムや米ドル建て決済インフラへの依存度が低下する可能性があります。
分散型金融(DeFi:Decentralized Finance)とは?
従来の金融システム(CeFi:Centralized Finance)とは異なり、中央集権的な管理者(銀行や証券会社など)を必要とせず、ブロックチェーン技術を活用して構築された金融システムの総称です。
DeFiはまだ発展途上の分野であり、日々新しい技術やサービスが登場しています。
その可能性に注目が集まる一方で、現時点でDeFiには規制やセキュリティリスクが存在するため、利用には注意が必要です。



さらに、異なる通貨間のクロスボーダー決済(国境を越えて行われる国際決済)が効率化されれば、貿易決済や国際送金において米ドル以外の通貨を利用する動きが広がることになります。
米ドル離れの加速と基軸通貨体制の変革:個人投資家が取るべき道
長らく世界の経済を支えてきた基軸通貨の米ドルですが、このように今、その足元が大きく揺らいでいます。
もし米ドル離れの動きが加速し、基軸通貨体制が変革期を迎えることになれば、私たちの資産にも大きな影響が及ぶ可能性があります。
円高リスクと外貨建て資産の再評価
米ドル安・円高が進む場合、米ドル建て資産の価値が目減りする可能性があります。
現在米国中心に資産を保有している方は、ポートフォリオの見直しを検討する必要があります。
外貨準備の分散:リスク軽減の鍵
日本が保有する巨額の外貨準備の大半は米ドル建てです。
米ドル安が進むと、その価値が目減りするリスクがあります。
個人投資家の皆様も米ドル以外の通貨や資産への分散を検討し、リスク軽減を図ることが重要です。
まとめ
結論:米国中心からの脱却、多元的なポートフォリオの構築へ
米国の関税政策と金利上昇は米ドルに対する信頼を揺るがし、米ドル離れを加速させる可能性があります。
将来の金融システムは単一の基軸通貨に依存するのではなく、より多元的なものへと移行していく可能性が高いと言えます。
個人投資家の皆様は、この変化を認識して米国中心のポートフォリオから脱却し、様々な資産への分散投資を検討する必要があります。
金(ゴールド)やデジタル通貨など多様な選択肢を視野に入れ、ご自身の資産を守り成長させるための戦略を今こそ見直すべき時です。
基軸通貨の変遷は世界経済のパワーバランスを大きく左右する可能性があります。



常に最新の情報を収集し、変化に対応できる柔軟な姿勢を持つことが今後の資産形成において不可欠と考えられます。
ということで、かもナスもアセットバランスとポートフォリオの見直しを始めています。とは言っても正確には「悩んでます!」って感じです。
皆様はどのようにお考えになりますでしょうか?
巷では、米国、中国、日本の比率を下げて、欧州(ドイツ)と新興国(インド)と金(ゴールド)のウエイトを上げた方がイイと言われていますが、具体的にどのファンド(投資信託)をどのくらいの割合で購入すれば良いのか、悩ましいところです。
また後日、かもナスの投資方針に変更があれば、当サイトでお伝えしたいと思います。
本日は、ここまでお読みいただき
誠にありがとうございました。

